[書評]こうありたいというひとつの理想。最少の時間と労力で最大の成果を出す 「仕組み」仕事術 最新版

超図解 「仕組み」仕事術 最新版 (MAJIBIJI pro)

こんにちは。よしち(@yoshichiha)です。

5月は書評をたくさん書きたいと思っていたのですが、蓋を開けてみるとこのエントリーが初になってしまいました。

泉正人さんの『最少の時間と労力で最大の成果を出す 「仕組み」仕事術』です。

ファイナンシャルアカデミー代表泉正人さんの仕事術の本

本書は、泉正人さんの「仕組み」シリーズのひとつで、2008年に出版されたオリジナル版に図解を付与して電子書籍にしたものです。

泉さんは金融リテラシーの向上をサポートするファイナンシャルアカデミーという社会人向け学校の代表をされていて、お金の使い方や貯め方についての本もいくつか著作があります。

本書はタイトルの通り、様々なタスクを「仕組み」の枠に落とし込むことで、仕事を効率化させる方法が多数紹介されています。

今回は、泉さんの仕事術の中で印象的だったところを3箇所ほどピックアップしてご紹介します。

手順、チェックリストは誰でもわかるよう詳細に

ひとつめは、作業系の仕事をする上で作成することになる手順書やチェックリストについてです。

作業系の仕事は、徹底して仕組みに落とし込み、手順化、チェックリスト化することで「誰がやっても同じように」こなせるようにすることが重要です。

ポイントは、とにかく具体的に細かい手順まで落としこむこと。

たとえば「拭き掃除をする」というTO DOの「詳細」では、「トイレの棚の下段にある洗剤と、3F流し台の下にある雑巾を使う。机・ホワイトボード・受付台を、洗剤を使い乾拭きする」となっています。「細かすぎるのでは?」というくらいがちょうど良いようです。

「二回目はアルバイトでもできる」くらいまで詳細化するという徹底ぶりです。

思ったのは、この「具体化・詳細化する」ことって、タスク管理でも同じだよなということ。

例えばタスクリストに「プレゼン資料作成」と書いても、いざそのタスクの名前を見ると「何をすればいい?」と考えてしまい、手が動きません。

「顧客についての資料を○○フォルダから取得して確認する」「タイトルのみでドラフトを作成する」などと、より細かく具体的にタスクを分け、詳細に把握することで、より簡単に着手することができます。

たいていの人の「実行力」というのはそれくらい信頼ならないものだと思います。

タスク管理の観点でも、作業手順作成という意味でも、人が「よろしくやってくれる」ことに期待せず、詳細化・具体化して少ない労力で対応する必要があるということを再認識しました。

あらゆるものをリマインドする仕組み

GTDのレビューなどと似ていますが、大切なこと、気になったことは、一度忘れてもまた思い出せるよう、リマインドする仕組みが大切です。

(中略)思いついたビジネスアイディアを忘れないために、まず見つけたその場から自分宛にメールで送り、それを毎月10日にリマインド機能で表示されるよう管理しています。

僕も休日や出先でタスクを思い出したときは、携帯から会社のアドレスに送ったりしていますが、泉さんのやり方ですごいのは、ツールの仕組みを使って、あらゆることを何度でもリマインドさせること。

「行ってみたいレストラン」や「元気の出るフレーズ」なども、タスク管理ツールに入れて、繰り返し機能でリマインドするのだそうです。

「年の3分の1はハワイに住む!」のような大きな目標や、会社・チームで決めた目標、本を読んで気に入った名言、元気の出るフレーズを入れることもあります。これらを毎朝、あるいは週に一度でも目にするようにしておけば、モチベーションの維持も「仕組み化」できるのです。

モチベーション維持の仕組み化というのはなかなか面白い発想だと思いました。

タスク管理ツールに登録するのは、「作業として実施すべきこと」のみにするのが普通だと思いますが、タスク管理もモチベーション管理もいっしょくたにして一元管理するというのもやり方によっては効果的かもしれません。

「やりたいことリスト」を作っておき、「やりたいことリストを見る」というタスクを定期的に繰り返すタスクとして登録するという方法でもよさそうです。

作業系を朝にまとめて終わらせてしまう

泉さんは朝イチで「作業系」のタスクを終わらせてしまうそうです。

すぐにできるわけではない「思考系」タスクは、この時点ではとりあえず手をつけずに置いておきます。まずは「作業系」タスクを、とにかく考えずに処理していくことが必要です。

とにかく「感情」を挟まず、スピーディに処理していくことを重視したやり方だと思います。

タスク管理の本でよく見るのは、「朝は頭が冴えているから、自分にとって重要なタスクをこなそう」という考え方ですが、僕はこれを「思考系のタスクに着手しよう」という意味で捉えていました。

泉さんのように、仕事全体を効率的に進めるために、朝の集中できる時間を使って、作業系のタスクをまとめてさばいてしまうというのも、たしかに理にかなっている面はあります。
検討する余地はありそうです。

最後に

全体を通しての論は「作業・ルーチンを仕組み化して効率化しよう」というシンプルなもの。

チェックリストでの属人化排除や、メールやデータ管理のルール決めなど、いわゆる事務系の仕事を進める上では「王道」といっていい考え方だと思います。

でもわかっていてもなかなかできないのが人間。
僕も、手順化、標準化をしようしようと思いながらも、後回しになってしまうことがしばしばあります。

詳細な手順まで落としこむという話がありましたが、本書には、そういった仕事の効率化のあり方を具体・詳細まで噛み砕いたノウハウがたくさん詰まっています。

きっと「仕事を効率化したい」と思っているわれわれの強い味方になってくれると思います。

とてもオススメの本です!