『エベレスト 3D』を観た(ネタバレあり)

Everest

以前に予告編を見て気になっていた、『エベレスト 3D」を見ました。映画『エベレスト 3D』 公式サイト NOW PLAYING

ドキュメンタリーなのかなと思っていたら、1996年に実際に起こった遭難事故をもとにしたドラマでした。

1996年に起きた実話を基にした物語は、ニュージーランドで登山ガイド会社を営むロブ・ホールの率いる登頂ツアーがネパールに到着したところから始まる。エベレストのベースキャンプ(標高5,364メートル)で約1カ月間入念な準備を整えた後、頂上を目指す冒険に出発した一行は、別のツアーと協力体制を組みながら順調に第4キャンプ(標高7,951メートル)まで登っていく。しかし、ついにやって来た頂上アタックの日、固定ロープの不備や参加者の体調不良などでスケジュールが狂い、下山が大幅に遅れてしまう。さらに未曾有の嵐の接近で急激に天候が悪化。<デス・ゾーン>で散り散りになった登山家たちは、ブリザードと酸欠との過酷を極めた闘いの中で個々の生き残りの能力を試されることになる。果たして全員が無事にキャンプまでたどり着けるだろうか?(公式サイトより抜粋)


エベレスト登頂が難易度高いとはいっても、テレビなどで放映されるのは、たいてい、危機を乗り越えて登頂を果たしたエピソード。
実際の遭難事故や、亡くなった人たちの様子が描かれることはあまりなかったのではないかと思います。

本作は実際に人が亡くなった事故を、基本的には事実どおりに描いているので、がっつりフォーカスが当てられていた主要人物が普通に亡くなります。
テレビドラマなんかでもそうなんですが、「それやっちゃあかん、フラグやで」というのを見るとそわそわしてしまって、胃が痛くなるような感覚になるんですが、まさにそんな感じでした。
最後にどんでん返しがあってハッピーエンドならまだいいですが、本作ではそれはほとんどなく…
観終わった後はずっしり重いものがお腹にあるような感じになりました。

作品になにかメッセージがあるのかというとそれは正直よくわからなくて、思いつくところだと「自然の恐ろしさ」「人間の愚かさと愛」「エベレストという山のスケールの大きさ」といったところかと思いますが、あまり「これ!」というのが前面に出ているのはなかったように感じました。

ひとことで感じたコンセプトを言うならば「ああ、こんな事故が実際に過去にあったのか。悲しい」という感じです。
制作の意図がそうなのかはわからないですが。

気になったので、映画を観た後に、実際の事故についてのWikipediaの記事も読んでみました。

1996年のエベレスト大量遭難(Wikipedia)

Wikipediaの記事で書かれた内容をドラマにしたら、「遭難の原因はコレ! こんなことするからあかんねん!」みたいなことになりそうですが、実際の映画では、故人を扱うこともあってか、あまり「コレが悪い」という人間愚か論にはなっていなかったと思います。それはよかったかなと。

あとは、Wikipediaには「登山中の不適切な性交渉があり…」みたいな記載もありましたが、そういうシーンも映画に一切なかったのもよかったです。ホラー映画のバカップルみたいになっちゃいますからね。

最後に映画の感想ではないのですが、遭難事故で亡くなった中には、実は日本人もいます。
難波康子さんという女性です。

難波康子(Wikipedia)

こういった方が過去にいたということを知ることができたのは良かったと思います。

一応、七大陸最高峰登頂を果たしているというのに、作品中での難波さんの扱いはイマイチで、日本人としては残念な感じだったのですが。

難波さんは、スポンサーを得ることなく、会社勤めしながら登山キャリアを積んだという、とても珍しいパターンの登山家だったようです。

多くの著名登山家はスポンサーを獲得することで膨大な資金を調達し、登頂後にメディアへの露出を高めて、さらなるスポンサーを獲得し、次の大きな挑戦に繋げてきた。それに対し難波康子は費用のすべてを自分の収入から支払った。これは1990年代後半頃に始まった商業公募隊という形式により、費用・手続面でのハードルが格段に下がったという背景もある。スポンサーを一切つけなかった難波康子はメディアへの露出が無く、他の登山家と比較するとまったくの無名な登山家であった。ビジネスパーソンとしてのキャリアを中断させること無く、自身の収入と休暇だけで七大大陸最高峰登頂を成し遂げたという面では、新しいタイプの登山家であった。

遠征で長期休暇を取得する前には、同僚に負担をかけないように土日まで働いていた。トレーニングのために仕事を休むというわけにはいかないため、高層ビルの階段を駆け登ったり、自宅から2時間ほどで行ける丹沢の大山を走って登ったり、ときには朝早く家を出て八ヶ岳を登り、その日のうちに帰ってくるなどということもやっていた。(Wikipediaより)


こんな生き方もあるんだなあと、考えさせられました。

遭難事故で亡くなり、夢を果たして帰ってくることはできなかったわけですが、それでも、その生き方にリスペクトです。

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